新型2シリーズ・グランクーペは、まさにそんな“自由奔放さ”が際立つ1台。スペシャルティ指向ながら、メカニズムはFFレイアウトが基本。これまでの2シリーズとは生い立ちが異なるニューモデルだ。2019年末に開催されたロサンゼルス・モーターショーでワールドプレミアが行われ、今春から日本販売が開始された。

 試乗車は、日本仕様の頂点に立つM235i・xドライブ・グランクーペ。ベーシックな218i系が1.5L直3ターボ直噴ガソリン(140ps/220Nm)を7速DCTと組み合わせるのに対し、M235iは直噴のガソリン・ユニットの中でも、ハイスペックを誇る2L直4気筒ターボ(306ps/450Nm)を積む。トランスミッションは8速ステップAT。駆動方式は、グレード名の“xドライブ”が示すように、4WDである。

動力性能は、十分に“スポーツカー級”
0→100km/h加速は4.8秒でクリア

 ボディサイズは全長×全幅×全高4540×1800×1430mm。現行3シリーズ(同4715×1825×1430mm)よりひと回り小さく、日本でも使いやすそうだ。ルックスはなかなかダイナミック。2670mmのホイールベースは2シリーズ・アクティブツアラーや新型1シリーズ、そしてMINIクラブマンと共通。だが、そうした事情を連想させないデザインにまとめ上げている。

BMW・M235i・xドライブ・グランクーペリアビュー
M235iのパフォーマンスはスポーツカー級 0→100km/h加速は4.8秒でクリア 足回りはMスポーツサスペンション仕様 シャープな操縦性を提供するASR標準

 大きさが際立つキドニーグリルや極端に短いリアデッキ処理は、「好き嫌い」が大きくわかれるかもしれない。

 4ドアながら、そこはクーペを自称するモデル。室内は前席優先。天地の狭さゆえ後席乗降時は頭部の運びに気を遣う。フロントシート下への足入れ性も少々タイト。後席は大人2名に十分なスペースは確保されているものの、居住性は明らかに前席中心という印象だ。トランク容量は430L。広いとまではいえないが、後席シートバックには40対20対40分割の可倒機構が備わる。外観から想像する以上にユーティリティは高い。

BMW・M235i・xドライブ・グランクーペ前席
デビューパッケージ装着車はMスポーツシート標準 前席はヒーター&電動調節機能付きハイバック形状 後席は4対2対4分割の可倒機構付き
BMW・M235i・xドライブ・グランクーペリアシート

 動力性能は、十分に“スポーツカー級”と表現できる。0→100km/h加速は4.8秒でクリア。4WDシステムを備える都合上、車両重量は1590kgと決して軽いとはいえないが、重量のハンデは感じられない。

 2Lターボは気持ちのいいフィーリング。全力加速時のスピードもさることながら、日常シーンでもアクセルを踏み加えると即座に太いトルクを実感する。ターボチャージャーに凝ったツインスクロール式を採用した効果だろう。レッドラインが6000rpmという点はやや物足りないが、実際にはそれを軽々超えそうな勢いで、高回転域までストレスなく回ってくれる。低音が効いたスポーティなサウンドも魅力的である。