中国政府は米国にひそかに警告を発し始めている。中国が聖域とみなす問題に対して米国が圧力を掛ければ、「第1段階」の貿易合意で対象となった農産物など米国製品の購入をリスクにさらしかねないという警告だ。中国指導部は香港や台湾などの問題に米国が介入していると非難している。中国は香港への国家安全法の導入を決めたほか、台湾を自国の一部とみなしている。米上院は25日、香港の限定的な自治を損なう中国当局者や企業、銀行に対する制裁法案を全会一致で可決した。中国の外交担当トップの楊潔チ氏は先週、ハワイでマイク・ポンペオ米国務長官と会談。こうした措置に言及するとともに、新疆ウイグル自治区のウイグル族勾留の背後にいるとみられる中国当局者や企業に対する制裁法案にトランプ氏が先週署名したことについて「強い不満」を表明した。会談に関する中国政府の正式記録で明らかになった。
中国「一線越えるな」 貿易合意にリスクと米に警告
有料会員限定
あなたにおすすめ