ドナルド・トランプ米大統領は先ごろ、ドイツ駐留米軍を大幅に縮小する意向を明らかにした際、ドイツ政府の軍事支出が少ないことへの罰だとしていた。「彼らが払わない限り」は、「米兵士を撤退させる」とトランプ氏は述べた。だがこれまでのところ、ドイツは動じていない。ドイツの政治家はほとんどこの件にコメントせず、軍事専門家はこうした罰によって、米軍がアフリカや中東で展開する能力が主に損なわれると指摘している。反応が鈍い背景には、次のような理由がある。トランプ氏に何年も批判されてきたため、いささか諦めの境地にあるうえ、米軍が駐留する地元では米軍に対して嫌悪感があり、さらに今年の米大統領選を控えて全体的に様子見姿勢が広がっている。