米国で新型コロナウイルス感染症「Covid-19」による死亡率が白人より黒人で高いのは、通勤に公共交通機関を利用する人の多さが一因である可能性がエコノミストの調査によって示された。バージニア大学のエコノミスト、ジョン・マクラーレン氏が実施した調査によると、所得や保険加入率を調整した後の死亡率にも人種間で差があった。同氏は、黒人労働者は通勤に地下鉄やバスなどの公共交通機関を使う傾向が大きいことが差の一因であると指摘する。国勢調査によると、通勤に公共交通機関を使う人の割合は黒人で約10.4%であるのに対し、白人は3.4%にとどまる。マクラーレン氏の調査では、公共交通機関の利用を除くと、コロナによる死亡率における人種間の差は小さくなった。