コロナ禍のもと日本の輸出は激減している。とくに自動車の輸出が大きく減少し、これによって国内の自動車生産が落ち込んでいる。その半面で、パソコンなどの生産は増加した。
貿易落ち込みの原因は国内需要の減少であり、サプライチェーンの分断ではない。2月には中国からの輸入が激減したが、回復した。国際的水平分業は続くだろう。
5月の貿易統計、米国向け中心に
自動車の輸出が64.1%減
6月26日に発表された5月の貿易統計(輸出確報、輸入速報)は、新型コロナウイルス問題が日本経済にどのような影響を与えたかをはっきり示している。
まず、全体の輸出額は前年同月比で28.3%の減となった。
これは、リーマンショック後の2009年9月(30.6%減)以来の下げ幅だ。