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コロナショックで消費やビジネスが“蒸発”した。実際に影響を受けた業界はどこか。どれだけ消費は落ち込んだのか。『ポストコロナ「勝ち組」の条件』(全18回)の#1では、小売り、外食、自動車、観光など18業界の消費の変動を基に、コロナショックの全貌に迫った。

「週刊ダイヤモンド」2020年6月20日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

「社会が機能停止している“異常事態”だ。新型コロナウイルスの影響により、倒産の手続きすら進められなくなっている」――。

 帝国データバンク東京支社情報部の綴木猛氏は、こう驚きをあらわにする。同社によれば、5月の倒産件数は前年同月比56%減の288件。5月の数字としては同社が統計を取り始めた1964年以降、過去最少となった。月間の倒産件数が300件を下回ったのも55年ぶりだ。

 この少なさはもちろん、景気の好調を意味しない。コロナによる緊急事態宣言の影響で、倒産などの法的手続きを担う裁判所が業務を縮小。企業が弁護士に相談しようにも面会すらままならず、倒産手続きそのものが進まない。

「全ての倒産案件を処理し切れておらず、休業との線引きが難しい社会情勢になっている。倒産予備軍の数はものすごく多い」と綴木氏は指摘する。

 企業倒産が“歴史的”な数字を記録する中で、着実に増え続けているのがコロナに関連した倒産である。

 コロナによる影響を受けた倒産は6月8日時点で227件。5月は倒産件数全体の約3割を占めるまでに至った。