女性に刺さった?
わりかん保険の助け合いの精神

 しかし、わりかん保険は、すでに意識の高いユーザーたちから高い評価を得ており、リリース後の集客も順調だ。

「当初は男性がメインターゲットになると見込み、実際にリリース直後は男性の加入者が7割近くを占めていました。ところが、その後女性の加入者が増え、現在は半々くらいの割合です」

 がんは50歳頃までは男性よりも女性の方が罹患(りかん)率が高いというデータがある。そのため、「女性の方ががん保険に対する関心が高いのでは」と畑氏は分析する。そしてもう1つ、女性の支持を得た要因として考えられるのは、わりかん保険の価値観ではないかとも語る。

「わりかん保険を象徴する『助け合い』というキーワードが、女性に刺さったのかなと思っています。とかく保険は、入ったら終わりという感覚が強い。しかし、わりかん保険は、『今月は0円だった』『今月は支払いがあったから誰かを助けることができた』というふうに、加入後もインタラクティブ(双方向)でい続けることができます」

 justInCaseでは、今後もわりかん保険を広く認知させるために活動していくと同時に、新しい試みも検討中だという。

「弊社では、5月1日に『コロナ助け合い保険』という名のシンプル医療保険をリリースしました。コロナ禍で一気に在宅ワークが普及しましたが、在宅ではできない仕事もたくさんあります。そうした方々に保険を届けたいと思い、リリースしました。開発期間は1カ月とかなり急ぎ足でしたが、お客様の85%から加入を即決したというお声をいただいています。また、この保険で得た利益の全額を医療従事者へ寄付させていただくことになっています。スタートアップだからこそできるフットワークの軽さで、保険の常識を変えていきたいと思っています」

 わりかん保険のような新しいかたちの保険が日本人の保険の価値観を変える日が来るかもしれない。