米海軍は南シナ海に「ロナルド・レーガン」と「ニミッツ」の空母2隻を派遣し、近年では最大級となる演習を4日から実施する。周辺では中国軍も同時に演習を実施しており、南シナ海の実効支配を強める中国をけん制する狙いがある。通商問題や新型コロナウイルスの世界的大流行、中国による香港への統制強化を巡り、米中の間で緊張が高まる中、米当局者は中国による「違法な領有権の主張」に対抗する構えだ。ロナルド・レーガン空母打撃群の司令官を務めるジョージ・M・ウィコフ少将はインタビューで、「米国が地域の安全保障と安定に注力しているとの明確なメッセージを同盟国に示すことが目的だ」と話す。演習には空母2隻のほか、軍艦4隻も加わり、空母艦載機の攻撃力を試す連続飛行訓練も行われる。