香港金融国際センターPhoto:PIXTA

「国際金融都市」に中国国安法
一国二制度“崩壊”の危機

 6月30日、中国政府が「香港国家安全維持法」(国安法)を公布し、香港政府が同日に施行した。

「一国二制度」の下での香港の高度な自治に対する不透明感は高まり、香港市民の海外への移住や英国、台湾などが移住受け入れ拡大を表明する一方で、企業でも、フェイスブックなど米IT大手3社が香港当局への利用者情報の提供を一時、停止したり、中国通信大手ファーウェイ排除の動きが広がったりしている。

 中国の窓口としての国際金融センターの機能もいずれシンガポールが代替するといった声も聞こえる。

「国際金融都市香港」の将来をどう見ればいいか。