新型コロナウイルスが出現してから半年。人口の多い世界の大国の大半は、いまだに峠を越えられずにいる。米国、インド、バングラデシュ、パキスタン、インドネシア、ナイジェリア、ブラジル、メキシコ(合計で世界の人口の4割近くを占める)では、6月の新規感染者数が前月の水準を上回った。ロシアではここ6週間に、緩やかに減少に向かっているが、それでも1日当たりの感染者数は平均6000人を超える。感染を見事に抑え込んだ上位10カ国に食い込んだ大国は、人口最多の中国のみだ。大国を巡る状況は、人口が中規模の国々とは対照的だ。イタリア、スペイン、英国などの西欧諸国は感染が深刻化したものの、その後は改善。アジア、中南米でも、タイやウルグアイなどは新型ウイルスを封じ込めている。