市場の混乱を回避したい投資家は、新たな資金の逃避先を見いだしている。中国国債だ。経済調査会社CEICのデータによると、4-6月期に人民元建ての中国国債に対する外国資金の流入ペースは2018年後半以来の好調さを見せた。流入規模は4兆3000億元(約66兆円)超と、過去最大を記録した。外国の中国国債保有は近年増加している。中国政府が売買しやすくしていることも要因だ。19年から主要な債券インデックスに組み入れられたこともある。パッシブ型の債券ファンドは、そうしたインデックスの構成銘柄に連動することを目指す。一方、アクティブ運用を行う投資家は中国の債券市場について、利回りが比較的高く安定しており、投資妙味があると感じている。