米国の映画やドラマの制作スタジオやクリエーター、マーケティング担当者らは、視聴者の好みを評価することが可能なデジタルプラットフォームへの依存度をこれまで以上に強めている。そしてさらにデジタルプラットフォームの関与を増やしたい考えだ。こうした人々はデジタルプラットフォームで試写を行おうとしているばかりではない。脚本が執筆される前から、新作のテレビ番組や映画、ミュージックビデオが公開される瞬間まで、あらゆる制作段階で潜在的な視聴者を見極めたいと考えている。ジョージ・ルーカスが絶え間なく続編(前編も)を制作する時代の口火を切って以来、ハリウッドの重鎮らは直近の大ヒット作の続編を量産することで利益を得ようとしてきた。だがコンテンツの予算は、確立されたフランチャイズが追いつけるレベルをはるかに上回るスピードで増えている。ネットフリックスは2020年、新たなコンテンツやすでに獲得したコンテンツに170億ドル(約1兆8200億円)を投じる見通しだ。これはアップルが19年に研究・開発に費やした額を上回る。
ハリウッドの制作スタジオ、データ志向さらに強まる
新型コロナ下のステイホーム時代、大量視聴に対応するエンターテインメント業界は多様化する視聴者の分析調査に傾斜
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