哨戒機写真:南 俊夫/アフロ

【東京】それは、日本にとって日常的な光景となってきた挑発だった。6月18日、中国の潜水艦1隻が、奄美大島近くの日本の領海から数マイルの場所を通過した。日本政府は、潜水艦が付近にとどまらないように3隻の駆逐艦と哨戒機を出動させた。

 河野太郎防衛相は、慣例を破って潜水艦が中国のものだと公式に確認し、今回の中国の行動は、最近のインド軍との国境地帯での衝突や、香港に対する統制強化の動きと同様に、同国の力を誇示するパターンの一環だと述べた。

 中国の台頭は、アジア太平洋全域の安全保障政策の姿を変えた。オーストラリアは最近、今後10年間にわたる1860億ドル(約19兆9000億円)規模の高度防衛システムへの支出の詳細を明らかにした。同国はまた、インドとともに、軍事訓練、軍事協力の面で日米との関係緊密化を図っている。韓国は、ジェット戦闘機への支出を増やしている。これは、昨年ロシアと中国の爆撃機が領空侵犯したと韓国が非難し、戦闘機を緊急発進させて対応したことなどを受けた措置だ。13日には米国が、南シナ海での中国の領有権の主張に正式に反論し、この地域の同盟諸国を支援する姿勢を打ち出した。