コロナ禍や自粛生活などの「環境の変化」により、多くの人が将来への不安を抱え、「大きなストレス」を感じています。
 ストレスを溜め込みすぎると、体調を崩したり、うつなどのメンタル疾患に陥ってしまいます。
 発売3週間で7.6万部を突破した、樺沢紫苑氏による最新作ストレスフリー超大全』では、ストレスフリーに生きる方法を、「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」で紹介した。
「アドバイスを聞いてラクになった!」「今すべきことがわかった!」と、YouTubeでも大反響を集める樺沢氏。そのストレスフリーの本質に迫るーー。

運動不足で5万人が命を落とす

忙しいビジネスパーソンは、なかなか運動をする時間がとれないことでしょう。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(平成28年)によると、30分以上の運動を週2回以上、1年以上続けている人の割合は、男性で35.1%、女性で27.4%でした。

実は、毎年5万人が、「運動不足」が原因で亡くなっている計算になります。運動不足の危険性について学び、簡単に運動をはじめる方法についてお伝えしましょう。

運動不足のデメリット

「運動不足は健康に悪い」ということは、なんとなく予想できるでしょう。とはいえ、実際にどれくらい悪いのか具体的に言える人はほとんどいません。そこで、運動による健康への効果をまとめてみました。

全死亡率 30~50%減
心臓疾患 27~60%減
全がん  30%減
糖尿病  58%減
うつ病  12%減
認知症  30~50%減

このように、たくさんの研究の成果を紹介しましたが、つまり、週150分程度の運動だけで、これだけ主要な疾患のリスクを30~60%も減らせるということです。

死亡率に関しても、ごく軽度の運動をするだけで30%減少します。また、強めの運動も取り入れて週150分の運動をすると、死亡率が50%も下がるという研究もあります。つまり、運動不足は死ぬほど健康に悪いのです

コロナ禍でもっとも差がつく「運動する人、しない人」の末路Photo: Adobe Stock

運動をすべき「13のメリット」

運動の効果は、「病気の予防」と「ダイエット」だけに限りません。それらは運動の効果の一部にすぎません。下に運動の計りしれない効果をまとめておきました。

1 ダイエット効果
2 身体疾患の予防効果
3 メンタル疾患の予防、治療
4 頭がよくなる
5 作業記憶の強化
6 仕事力のアップ
7 筋肉の増強
8 免疫力アップ
9 疲労回復が進む
10 睡眠が深くなる
11 モチベーションアップ
12 ストレス発散効果
13 感情や気分の安定化

このように、運動の効果は体への効果以外にも「頭がよくなる」「仕事のパフォーマンスが上がる」「感情が安定する」など、メリットづくしです。

「運動」だけでもかなりの部分の悩みや不安が解決・改善されます。体を動かすことで幸福物質のドーパミンが分泌され、幸福感が得られるのです。グルグルと悩んで考え込んでいるとき、まずすべきことは「運動」なのです