サウジアラビアのサルマン国王が首都リヤドの病院に入院した。胆のう炎と診断され、検査を受けることになったという。サウジの国営通信社が20日、伝えた。サルマン国王は84歳と高齢で、健康状態が注視されている。実子のムハンマド・ビン・サルマン皇太子(34)への王位継承を巡り、今回改めて議論が活発化している。国王の入院を受け、イラク新首相のムスタファ・カディミ氏は20日に予定していたサウジ訪問を延期した。サルマン国王は2015年から権力の座を維持してきたが、近年はムハンマド皇太子に実務の大半を任せている。ムハンマド皇太子は石油依存からの脱却や社会の厳格な規律緩和を大胆に推し進めて称賛を浴びたが、一方で潜在的な政敵を排除し批判を封殺する方法で権力基盤を固める試みは国際的な非難を招いた。