カルビヌル・アウットさんは大学院で勉強するため、2015年に中国の西端から米国にやって来た。留学先のロードアイランド大学に到着した直後、政治亡命を申請した。彼女が主にイスラム教徒の少数民族ウイグル族の一員として暮らしていた新疆ウイグル自治区では、スカーフの着用をめぐって中国当局から嫌がらせを受け、留学を申し出た直後には一時拘束もされた。米国市民権・移民業務局(USCIS)が運営するサイトに今月、彼女がログインすると、今までと同じメッセージが現れた。「あなたの申請は1796日間、 USCISで保留中です(遅延期間を除く)」とあり、待機日数のみが更新されていた。約2年前、中国政府のウイグル族に対する扱いが米国で広く認知されるようになった。同自治区の強制収容所のような場所に約100万人のウイグル族が集められていると報道されたためだ。