――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  インフレ連動債の利回りが急低下し、ここ数日に金価格が過去最高値を更新する一因となる中、投資家は再び実質金利を意識している。だが、大幅なマイナスの実質金利の影響は、貴金属だけにとどまらない。実質金利は通常、予想物価上昇率を差し引いた安全資産の国債のリターンと定義される。  金融史学者のエルロイ・ディムソン氏は、実質金利と株価リターンに関連性があると指摘している。マイナスの実質金利は20世紀の大部分、さらに18、19世紀でも現実に見られた。  株式投資家にとって、こうした指摘は良からぬ知らせだ。