中国などから不可解な種子入り郵便物が全米各地に届いているが、同様の問題が世界各地に広がっている。米農務省(USDA)は、少なくとも国内22州および複数の国で、種子入りの不審物が一方的に送られてきたことが確認されたと明らかにした。カナダ、英国、オーストラリアの3カ国は調査を開始した。USDAは29日夜のラジオ放送で、米国内では数千人が注文していない種子を送りつけられており、その後、世界的に似たような事例が報告されていると公表した。ワシントンやバージニア州などは、住民に警戒を呼びかけているほか、USDAは今週に入り、郵便物を回収して懸念な点がないか検査していると説明している。州の農務当局者によると、USDAは少なくとも6月初旬から、種子入りの不審な郵便物について認識していた。ジョージア州のゲリ-・ブラック農務長官によると、同州内で6月2日頃からこうした郵便物を受け取ったとの報告が数人の住民から寄せられており、USDA傘下の動植物検疫局(APHIS)に連絡を取ったとしている。ジョージア州ではその後、先週末頃まで不審物の報告はなかったという。