中国の華為技術(ファーウェイ)は、中国の国内市場の急速な経済回復に後押しされ、スマートフォン販売台数世界一という目標を達成した。世界のスマートフォン市場は、新機種の技術革新が乏しいことから旧機種の利用継続が促されており、数年来低迷している。このため売り手の数が減少し、その上、新型コロナウイルスの流行がさらに需要を細らせている。調査会社カナリスによると、第2四半期は9年ぶりにアップルもサムスン電子も首位ではなかった。カナリスによると、ファーウェイの成功には複数の要因が異例の組み合わせで作用した。同社はこれまで以上に自国市場への依存度を高めているが、これは米国の制裁措置でグーグルのソフトウエア搭載ができなくなり、欧州など海外市場のユーザーへの訴求力が低下したことが背景だ。だが、中国が積極的にコロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に取り組み、同国経済が回復する中で、第 2 四半期はこの状況がファーウェイに有利に働いた。