米企業の幹部は新型コロナウイルスが一変させた世界の現状について理解を深め、新しい現実を踏まえた戦略の策定に自信を持ち始めている。企業の経営者はこの数カ月、在宅勤務や移動の減少、ソーシャルディスタンシング(対人距離の確保)など新型ウイルスの流行によって起きた日常生活の変化に消費者がどう対応しているかを学び、業務の変更を行ったり前提を一から見直したりしている。企業は新たな環境に対応するに当たって、短期、長期の両方の観点から価格設定や店舗の設計、生産を修正している。「再び挑戦すべき時が来た」。米ハンバーガーチェーン大手マクドナルドのクリス・ケンプチンスキー最高経営責任者(CEO)は先月28日、投資家に対してこう述べた。同社は当初、新型ウイルスの世界的流行による衝撃への対処に追われたが、今はいつでもマーケティングを強化できるという。第2四半期にはメニュー数を限定し、作業を単純化した。