香港立法会(議会)選挙が1年延期された件を巡り、中国政府は現職議員の任期を少なくとも1年延長することを認め、不透明感の解消に乗り出した。中国国営の新華社通信が全国人民代表大会(全人代)常務委員会の決定を報じた。それによると、香港の現職議員は9月30日に4年の任期が切れた後も、少なくとも1年は職務を継続する。次回選挙が実施され次第、任期が終了する。常務委の決定は、例えば中国政府が暫定議会を発足させるなどの案よりも無難な内容と考えられる。香港の野党議員の間ではこうした案に対する警戒感も出ていた。地元の選挙管理当局が次回選挙への立候補を禁じた4人の民主派議員の任期も延長されるかは、新華社の報道で明らかにされていない。