100ドル入りの箱を買うのに、50ドルを支払うべきだろうか。それには裏がある:箱の中のカネの価値は変動するし、それを引き出すこともできない。ソフトバンク株を巡る似たような問いかけに、投資家はイエスと答えてきた。同社株は純資産価値に対し大幅なディスカウント水準で取引されている。だが、自社の投資部門を設置するという新たな計画を聞いて、投資家は二の足を踏んでいるかもしれない。ソフトバンクの計算に基づけば、同社株は純資産価値に対して約50%のディスカウント水準で推移している。資産に含まれるのは中国の電子商取引大手アリババグループや米携帯電話サービス大手Tモバイル、英半導体開発大手アーム・ホールディングスなどだ。ただ、ソフトバンクの株価は今年に入り34%上昇してIT(情報技術)バブル以来の高水準に達し、ディスカウント幅は既に縮小している。
ソフトバンク、正体不明の「ヘッジ箱」に不安の種
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