トランプ米政権がシリアへの新たな制裁を準備していることを米当局者らが明らかにした。シリア国外の金融ネットワークなどを中心にブラックリストを拡大し、シリア政府が和平交渉の席に着くよう促すことが狙い。シリアではバッシャール・アサド大統領がここ数カ月、軍や政府の掌握を強めているが、米当局者らは、体制のライフラインとなっている国外の金融ネットワークを標的とすることで、和平交渉や政権移行に向けた圧力が国外から高まることを期待しているとしている。米財務省や国務省は、アサド氏の家族などを含め、ここ2カ月で約30の個人や企業を制裁対象に加えた。欧米当局者らは追加対象としてレバノンやアラブ首長国連邦(UAE)を拠点とするアサド政権の支持者や、アサド一族と結びつきがある欧州の不動産企業などが検討されているとした。