ナンバーワンのホステスとトップ営業マンには、共通点がある。夜の世界で指名を取るためにホステスも営業活動をするのだが、そのスタンスはトップ営業マンに似たものがあるのだ。(営業サポート・コンサルティング代表取締役、営業コンサルタント 菊原智明)
元ナンバーワンホステス
夜の世界で人気の秘訣
コミュニケーションなどのセミナーを開催している知人Aさんは“元ナンバーワンホステス”という経歴を持っている。ナンバーワンのホステスと聞くと「芸能人レベルに美人でスタイル抜群」といったイメージを持つ。もちろんそういった要素も関係するが、それだけでは生き残れない。一時活躍はするもののすぐに消えてしまう。夜の世界で生き残るために自分磨きはもちろんのこと、優秀なビジネスマン以上に勉強しなくてはならない。
この世界もまた甘くはない。努力したものだけが勝ち残り、怠ったものは消えていくものだ。
Aさんはそんなシビアな世界で結果を出してきた、すごい人だった。少し話をしただけで「どんな仕事に就いても絶対うまく行っただろう」と感じさせるような努力家である。
そんなAさんが、夜の世界で生き残っていく人と消えてしまう人の差について“営業力”をあげていた。営業力といっても“ゴリ押し”や“しつこく電話する”といったものではない。「誘いの電話やメールをするだけのホステスはすぐに消えてしまうんです」といった話をしていた。
指名を取るために勧誘をかける。電話をかけたり、ラインでメッセージを送ったりする…これもひとつの営業かもしれない。しかし、営業をかけられた相手はどうだろう?
はじめのうちはいいとしても、そのうちに「うっとうしいなぁ」と思うようになる。そう遠くないうちに無視されるようになってしまうだろう。
トップホステスはそんな愚行はしない。勧誘の代わりに、お客様にとって有益な行為をする。お客様の職種にマッチしたお役立ち情報を送ったり、仕事につながる人を紹介したりといったことを繰り返ししているという。