男性はアルコール飲料の摂取を1日1杯以下とするべきだ――。国民の食生活指針の改定に関する米国政府の諮問委員会が先月、こんな答申をした。現在の指針で推奨されている上限は1日2杯で、1日1杯は女性向け指針と同量だ。上限引き下げには適度な飲酒についての科学者の考え方の変化が表れている。これまでの研究は適度な飲酒で心臓疾患のリスクが下がるとしていた。今では、過去の研究には不備があるものがあり、アルコールのさまざまな健康リスクを示す多くの優れた証拠があると多くの健康の専門家が指摘する。諮問委のメンバーで、ボストン大学の医師・アルコール研究者のティモシー・ナイミ氏は「われわれは、がんや循環器疾患、60種類超のアルコール関連症状による死亡について検討した。どのような種類の研究を見ても、1日2杯は1日1杯より死亡リスクは高い」と話した。
男性の飲酒「1日1杯まで」 米答申に賛否
米国ではこの20年、アルコール消費が増加し続けている
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