そう遠くない昔、白人労働者層が珍しく大挙して投票に向かい、共和党候補者の大統領当選を後押しした。だがそれは2016年ではなく、2004年のことだった。彼らが大統領に再選させようと票を投じたのは、ジョージ・W・ブッシュ氏だ。投票率を押し上げたブッシュ氏の功績は、共和党候補の再選をもう一度狙うための勝機がここにあることを示唆している。ドナルド・トランプ大統領の選挙陣営は、強力な支持者たち――その大半は白人労働者層だ――の間で有権者登録数と投票数の底上げを戦略として掲げている。浮動票の取り込みや民主党支持者のくら替えを促すのとは一線を画す目標となる。有権者データの分析によると、少なくとも理論上は、そこに大きな勝機がある。