先に種明かしをすると、食品が腐るためには湿度が必要で、湿度がないとばい菌やカビの胞子が成長できません。マクドナルドのポテトは、そもそも細菌が増殖できない冷凍の状態で店舗に納入され、それを高温の油で揚げて水分を蒸発させて販売しているので、販売段階では菌が育たない環境条件になっているわけです。

 その状態がキープできる特殊な環境下、つまりこれは乾燥した密閉容器の中ということですが、そこではマクドナルドのポテトを腐らせることができない――。これが科学的な説明です。

 そもそもやってみるとわかりますが、密閉容器に入れたマクドナルドのポテトを腐らせないようにする再現実験も結構難しくて、日本で実験すると結構な割合でカビだらけになります。空気中にカビの胞子が普通に舞っていて湿度も高い日本では、なかなかこの実験は再現が難しいのです。

コカ・コーラの都市伝説を
実際に検証してみると……

 さて、マクドナルドと同じくアメリカの食品の象徴といえるコカ・コーラにも、「コークロア」と呼ばれる都市伝説がたくさんあります。その1つに「コーラは骨を溶かす」というものがあって、子どもの頃に家族から本気でそう脅された方も、少なくないかもしれません。

 私が以前いたコンサルタント会社で、職場の先輩だった人のお子さまが、夏休みの宿題で本当にコーラが骨を溶かすのか、実験をやったことがあります。優秀なコンサルタントのご子息だけあって、小学生とは思えないほどきちんとした実験だったそうです。夕食の残りの魚の骨を3つの密閉容器に入れ、それぞれコーラ、炭酸水、ミネラルウォーターを注いで、夏休みの40日間、勉強部屋に保存したのです。

 その子は夏休みの39日間はまるまる遊んで、最終日だけ観察実験をしたところ、コーラに入れた魚の骨は溶けていたそうです。そしてミネラルウォーターに入れた骨は溶けていませんでした。ところが実は、炭酸水に入れた骨も溶けていたのです。

 そこから導き出したその子の結論は、「コーラが骨を溶かすのではなく、酸(炭酸)が骨を溶かすのだ」というものでした。実験の結果には疑いの余地はありませんが、実際に実験をして結論を書いたのは父親の方ではないか、という疑惑は残っています。