欧州株式市場はこれまでよりも、ハイテク株の多い米ナスダックに似てきているようだ。だが、あくまでもそう見えるだけかもしれない。ナスダック総合指数は8日に再び下落、先週つけた過去最高値からの下落率は10%に達し、いわゆる調整局面に入っている。一因は、多くの個人投資家と日本の巨大機関投資家ソフトバンクグループによるオプション取引の巻き戻しが起きたことだ。欧州株はナスダックよりも健闘しており、下落率は2%未満にとどまっている。7日には、逆張りの買いでめざましく上昇し、9日午前の取引でだいぶ値を戻した。投資家は局面の急反転を強く警戒している。バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが8月に行ったファンドマネジャー調査によると、投資家は既に、一部のハイテク企業がいつまで米国市場をけん引し続けられるのか疑問視しており、次のスター銘柄を探して投資先を米国外に移し始めている。