世界初のカップラーメンであるカップヌードルが発売されたのが1971年9月18日のことだ。以来、約50年で400億食を売り上げた、まさに世界的な食べ物である。だが、一方で「カップラーメンは健康に悪い」との声もしばしば聞こえてくる。果たして本当なのか検証した。(サイエンスライター 川口友万)
カップラーメンの
食品添加物の安全性
カップラーメンは体に悪いと言う人がいる。何が悪いのかというと、食品添加物が多いから。そういう人の言う、食品添加物の定義がはっきりしない。
「食品添加物=台所で調味料として使わないもの全部」という乱暴なまとめ方をする人もいる。カップラーメンのパッケージに書かれている原材料名を羅列し、こんなにいっぱい食品添加物が入っている、危険だと大騒ぎをする。だが、食品添加物にエキスやうま味調味料に類するものは含まれないので、それを省くと意外と残らない。
体に悪いとよく列挙されるのは、炭酸カルシウム、増粘多糖類、カラメル色素やカロチノイド色素などの色素類、乳化剤、酸化防止剤あたりだ。
順に見ていこう。