ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価が、高値と安値を往復する大荒れの展開はほぼ終わりを迎えた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で急激に落ち込んだダウ平均は、ハイテク銘柄の下げで一時足踏みしたものの、下落分をほぼ完全に取り戻している。米国史上で最悪レベルの壊滅的な経済崩壊がもたらした劇的な行程だった。米株の代表的指標であるダウ平均およびS&P500種株価指数は今春、6週間で約35%下落した。全米で経済活動が停止し、コロナが猛威を振るう中、史上最高値から弱気相場へとかつてないスピードで転落した。だがそこから米株相場は連戦連勝モードに入った。これは近年の金融市場で例のない事象だ。