ドナルド・トランプ米政権は中国の人気ソーシャルメディアアプリ「微信(ウィーチャット)」と動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」への圧力を強めている。だが、情報安全保障の問題を巡る対応策はまだ明らかにしていない。商務省は当初、米時間20日夜以降、TikTokとウィーチャットのダウンロードを禁止する予定だった。トランプ大統領は19日、報道陣に対し、TikTokがオラクルとウォルマートの米国勢と提携する案について原則承認したことを明らかにした。これを受け、商務省は配信禁止を27日に延期すると発表した。禁止されれば、ウィーチャットは決済処理や米国ベースのウェブホスティング、コンテンツ配信サービスに加え、米国内での「構成符号(CC)」使用も同時に禁止される。中国で圧倒的人気を誇り、中国本土の人々とのコミュニケーション手段として中国国外で広く使われているメッセージ・決済アプリがこれによって実質的に運用停止となる。