Netflixで韓国ドラマを見る写真はイメージです Photo:PIXTA

現在、Netflixで配信されている「愛の不時着」「梨泰院クラス」などが世界的に人気だ。どちらも韓国発のドラマだが、なぜここまで人気があるのか。過去にも韓国ドラマは世間を席巻しているが、そんな韓国コンテンツが次々とヒット作を生んでいる理由を映画批評家の前田有一氏に聞いた。(清談社 沼澤典史)

日本の韓国作品人気は
旅行者が増えたから

 9月18日現在、Netflix内のランキング「今日の総合TOP10(日本)」において、5作品を韓国ドラマが占めている。なかでも今年はじめからの人気が続く北朝鮮将校と韓国財閥令嬢の恋を描いた『愛の不時着』、飲食業界での成功を目指す『梨泰院クラス』が代表的存在だ。

 そもそも日本における韓国ドラマ人気は2003年から放送された『冬のソナタ』から始まっている。現在の韓国コンテンツ人気を支える“岩盤層”は当時から見ていた40~50代女性だという。

「それに加えて20~30代女性の新たなボリュームゾーンも生まれています。理由は美容などの目的で韓国へ旅行するこの年代の女性が増えたためです。彼女たちは韓国への親しみがあるため、作品の世界観に入りやすい。コンテンツ制作者側も焼酎を飲んだり、カップ麺を作ったりする親しみのある日常のシーンを盛り込むことを意識しているようです」

 バブル期は海外旅行といえば欧米だったが、長引く不況のあおりを食う若者は、近場で値段も安いアジア圏へ旅行する人が大多数だ。そんな経済的背景も前田氏は指摘した。

「また、これは周知の事実ですがNetflixなど配信サービスの勃興も人気の要因です。かつての韓国ドラマはレンタルビデオ店の壁一面に並び、借りるほうも視覚的にハードルが高かった。しかも貸し出し中であれば見られないわけです。そのハードルを配信サービスは取っ払い、若い人もスマホがあればどこでも見られるようになりました」