9人組ガールズグループ「NiziU(ニジュー)」を誕生させ、日本中で大きな話題となったオーディション番組「Nizi Project」。この番組は世代を超え、若者だけでなくビジネスパーソンの間でも人気となっている。本連載では、人事領域のプロフェッショナルとして、Nizi Projectの大ファンである著者が、人事・マネジメントの観点から、Nizi Projectの魅力の一つ「原石を発掘して磨いていく仕組み」について解説する。今回はその1回目。(LINE株式会社 People Partner室 People Experience Designer 青田 努)
Nizi Projectは「人材育成の教科書」
人事・マネジメントの観点から解説
Nizi Projectとは、グローバル・ガールズグループをつくるためにソニーミュージックと韓国の芸能事務所JYPエンターテインメントによって企画・運営された、共同ガールズグループ・プロジェクトのことである。
1万人以上が日本国内8カ所・海外2カ所で開催されたオーディション(地域予選)に参加し、予選を突破した26人が4泊5日の東京合宿に集結。26人から、さらに「ダンスレベルテスト」「ボーカルレベルテスト」「スター性審査」「SHOWCASE」を経て選ばれた14人(正式には1人辞退して13人)が韓国合宿に参加。6カ月間の韓国合宿ではダンスやボーカルの専門的なトレーニングを受けつつ、数回のステージ審査を経て最終デビューメンバーが決まるという構成だ。
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プロジェクトの開始当初からデビュー決定までの様子は、オーディション番組「Nizi Project」としてHuluにて配信され、現在はYouTubeの公式チャンネルでも無料で全話を視聴できるようになっている(詳細は「NiziU official」)。まだ見ていない人は、これを機会にぜひご覧いただきたい。
オーディション番組「Nizi Project」は、2020年1~6月に全20話が放映され、最終回ではガールズグループ「NiziU」のデビューメンバー9人が決定。彼女たちは20年12月にデビューを控えており、プレデビュー曲『Make you happy』のミュージックビデオ(詳細は『Make you happy』)は、YouTubeでの公開2カ月で、1億回再生を突破する異例の社会現象となっている。
Nizi Projectは、どうしてここまで話題となったのだろうか。本記事で私は、人事・マネジメントの観点からそれを解説していきたい。