日本酒
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10月1日は日本酒の日。コロナで家飲みが主流になり、酒店に足を運ぶ回数が増えた人も多いのではないだろうか。しかし日本酒を取り巻く状況は深刻で、年間出荷量は1973年の170万リットルをピークに減り続け、今や50万リットルを割りそうなところまで落ち込んでいる。「左党」としては実に悲しい。日本酒はおいしいだけでなく、体にもいい。それを最新科学で解説したい。(サイエンスライター 川口友万)

日本酒の香りに
リラックス効果

「ほろ酔い」という言葉があるが、お酒はなかなかに色っぽい。

 お酒を飲むとリラックスする。それはアルコールの効果だろうと思っていたが、それだけではない。日本酒は香りで酔わせるというのだ。

 日本酒には精米率を高め、米の芯だけで酒を仕込む吟醸(ぎんじょう)酒がある。澄んだキレイな味わいで、ワインから甘味を抜いたようなシャープな味がする。吟醸酒は低温でじっくり発酵させるため、通常の作り方では出ない独特のフルーティーな香り=吟醸香が出る。

 吟醸香の主成分のカプロン酸エチル(リンゴに似たさわやかな香り)や酢酸イソアミル(バナナのような甘い香り)を嗅(か)ぐと、人はリラックスするらしい。