スタンフォード式「思いやり瞑想」とは

本書の「思いやり瞑想」は、できるだけカジュアルに、簡単に、それでいてサイエンスに基づいた効果が発揮されるようにデザインされています。

読者の方々にマインドフルネスの基本型をより身近に感じてもらいながら、「生き抜く力」を磨くことができるトレーニングになっています。

「思いやり瞑想」は、「慈悲の瞑想」に基づいてセパーラ博士が考案したスクリプトに基づいています。

全部で15分程度ですから、週1~2回、就寝前などリラックスできる時間にやっていただけます。

もしくは、「思いやり瞑想」の方法は本書の巻末プレミアム・エクササイズに収録しています。

さて、このようなエクササイズは、メディテーション未経験者には、ちょっと恥ずかしかったり、胡散臭く思えたりするものです。

私自身、論理学者ですし、かなり疑い深く、恥ずかしがり屋なので、このエクササイズを始める前はかなり身がまえていました(笑)。

それでも何回かやっていくうちに、意識が変わってきました。

メディテーションやマインドフルネスのビギナーにはつきものですが、この最初の壁を越えられるかどうかがポイントです。

最初の10回くらいが勝負。根気強くやってみてください。

それでもハードルが高いという方もいるでしょう。

その場合は、「思いやり瞑想」をやる前に、類似効果のあるメンタル・エクササイズから始めてみるのもアリです。

カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)の「よりよい人生センター」の公式サイトに掲載されている「似ているところのリストづくり」(Shared Identity)が、ビギナー向けのトレーニングとして本書の巻末プレミアム・エクササイズに収録されています。

非常に手軽なエクササイズなのでおすすめです。

また、ビギナーでなくても効果的なエクササイズなのでぜひご活用ください。

星 友啓(Tomohiro Hoshi)
スタンフォード大学・オンラインハイスクール校長
経営者、教育者、論理学者
1977年生まれ。スタンフォード大学哲学博士。東京大学文学部思想文化学科哲学専修課程卒業。教育テクノロジーとオンライン教育の世界的リーダーとして活躍。コロナ禍でリモート化が急務の世界の教育界で、のべ50ヵ国・2万人以上の教育者を支援。スタンフォード大学のリーダーの一員として、同大学のオンライン化も牽引した。スタンフォード大学哲学部で博士号取得後、講師を経て同大学内にオンラインハイスクールを立ち上げるプロジェクトに参加。オンラインにもかかわらず、同校を近年全米トップ10の常連に、2020年には全米の大学進学校1位にまで押し上げる。世界30ヵ国、全米48州から900人の天才児たちを集め、世界屈指の大学から選りすぐりの学術・教育のエキスパートが100人体制でサポート。設立15年目。反転授業を取り入れ、世界トップのクオリティ教育を実現させたことで、アメリカのみならず世界の教育界で大きな注目を集める。本書が初の著書。
【著者公式サイト】(最新情報やブログを配信中)
https://tomohirohoshi.com/