新型コロナウイルスの感染防止策として多くの航空会社が飛行機の機内消毒にこれまで以上に力を入れている。ほとんどの航空会社は消毒のため、フライトの合間に座席や肘掛け、トレーテーブル、手荷物入れなどのスペースに化学物質を散布している。これらの化学物質は米環境保護庁(EPA)に承認されているが、毒性に関する注意書きが添付されており、使用の際には手袋と保護メガネが必要だ。メーカーや航空会社は使用している消毒剤は安全だとしているが、機内で今のように頻繁かつ大量に使われたことは過去になかった。確かに世界で100万人の命を奪ったウイルスを死滅させることは最も優先されなければならない。しかし科学者によると、米3大航空会社を含む複数の航空会社が使用している四級アンモニウム化合物(QAC)については、長期的な影響がよく分かっておらず、毎日の複数回の使用についての研究も行われていないという。QACは肺の損傷やぜんそくとの関連が指摘されている。
機内での消毒剤散布、安全性は?
米3大航空会社などがコロナ対策で使う化合物は長期的な影響がよく分かっていない
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