高度な知性が優良顧客を呼び込む
このように、誰でも広告がうてる環境ができてくると、次に求められるのは、広告主の倫理観です。
当然、広告主が売っている製品が非常にグレーなものだったら、間違いなくはじかれてしまい、検索にひっかからなくなります。
近年、アフィリエイト広告がさかんになるなか、アフィリエイターとしてお金を稼ぐ個人が急増しましたが、今後はアフィリエイターが運営しているサイトのコンテンツの質も問われてくるでしょう。
従来のように、コピー&ペーストでコンテンツを制作しているようなサイトは、「オリジナリティがないので、わざわざ検索する必要がないよね」ということで、SEO(検索エンジン最適化)から外されてしまいます。
そうなったら、検索サイトの下のほうにしか表示されなくなりますから、どんどんトラフィックが減ってしまいます。
インターネットのインフラを用いてビジネスを行うのであれば、より多くの人が集まるサイトを構築しなければなりません。
より多くの人に集まってもらうためには、SEO対策などで常に検索エンジンの上位に入ってくる仕掛けが必要になります。当然、あやしい商品を扱うなどというのは論外ですし、コピー&ペーストだけでつくられたコンテンツはSEOから外されるので、ビジネスが成立しにくくなります。
フリーエージェント社会で勝ち組になるために
結局、みなさん一人ひとりがユニークな専門家であり続けると同時に、豊かなコンテンツを創り出していく必要があるということです。
そうすれば、検索エンジンから外されることもありません。フリーエージェント社会の中で勝者になるためには、みなさんが優れたナレッジワーカーになる必要があります。
特にこれからは「クリック&モルタル」と言って、オンライン店舗だけでなく、実店舗と組み合わせた販売や情報提供が主流になるので、バーチャルもリアルも優れたものにしていくことが、顧客を獲得していくうえでの必須条件と言えるでしょう(→「クリック&モルタル型ビジネス」については、(→『ザ・マーケティング【実践篇】』28ページ以降をご覧ください)。
しかも、これからのインターネットは、よりパーソナリゼーションが進んでいきます。
たとえば、アマゾンのサイトを立ち上げると、トップページは個々人によって異なったものが表示されます。
これは、アマゾンのサイトを訪問した人の関心事項に基づいた履歴があって、その情報に基づいた内容がポップアップされる仕組みになっているからです。
そうなると、共通知識というものが意味を成さなくなり、より個別具体性を持たせた仕組みを構築することが、マーケティングを行ううえでも重要になってきます。
そのなかでビジネスの勝ち組になるためには、非常に高度な知性が求められます。つまり、高度な知識を持つ者だけが検索の対象となり、高い付加価値を有することになるのです。