酒気帯び運転で逮捕された元TOKIOメンバー、性犯罪の再犯事件を起こした元ヒステリック・ブルーのギタリストと、有名人による再犯事件が相次いだ。これまで多くの受刑者や出所者と面会し、その社会復帰や再犯防止活動を見てきた月刊誌『創』の編集長・篠田博之氏に話を聞いた。(フリーライター 小川たまか)
本人は再犯の「サイン」を感じていた
元TOKIOメンバーが酒気帯び運転で逮捕されたのは9月22日。バイクを運転中に、信号待ちの車に追突したことが逮捕のきっかけだった。
その翌日に報道されたのが、2000年代初頭に人気を集めたバンド「Hysteric Blue(ヒステリック・ブルー)」の元ギタリスト、ナオキの逮捕だ。ナオキは2003年にバンドが活動休止を発表したあと、2004年に性犯罪で逮捕され、2006年に懲役12年が確定。2016年に出所していた。
今回も前回と同じく性犯罪であり、見知らぬ女性への強制わいせつ致傷容疑。7月6日に事件を起こし、11日に自ら出頭している。その後、警察から自宅待機を命じられ、逮捕されたのが9月23日だった。
再犯について「驚いた」と話すのは、月刊誌『創』の篠田博之編集長だ。ナオキは服役中の2016年に『創』に手記を寄せ、出所後も篠田編集長と連絡を取っていた。
再逮捕の翌日には、ナオキと接見したことを記事で明らかにしている篠田編集長は、再犯防止の取り組みや更生についてどう考えているかを聞いた。
本人は再犯の「サイン」を感じていた
――篠田さんの記事によれば、本人も「サイン(兆候)はあった」と、再犯してしまいそうな精神状態であったことを自覚していたと語ったそうですね。
いろんなことで行き詰まっていたようです。それが基本的にあって、当日は事実婚のパートナーと口論になって、それが引き金になった。精神的に行き詰まって要注意だと自覚していた。そういう状況を「サインがあった」と言っていたと思います。