「1」ほど孤独な数字はないだろう。歌詞にもある通りだ。だが金融アドバイザーによれば、株を「1株」持つのは悪くないという。実際、1株のみの購入は最近、かつてないほど容易になった。確かに株を1株買うのは無意味に思えるかもしれない。だが少額投資家にとってそれは強力な心理的ツールであり、無謀な賭けをする前に、個別の会社に投資し、日々の値動きの感触をつかむお試し手段となる。また少額のポートフォリオを分散化する比較的安全で簡便な方法であり、若者を投資の世界に導くきっかけにもなる。今まで常にそうだったわけではない。かつては1株の購入額に一定の手数料がかかったり、1株の売却益からそれなりの金額を差し引かれたりした。だがこの1年間に1株投資が戦略的に実行可能な選択肢となった。というのも大半のオンライン証券が売買手数料をゼロにしたからだ。中には1株未満の株や上場投資信託(ETF)を無料で取引できるようにした証券会社もある。