トレーディング事業に関して言えば、米金融大手ゴールドマン・サックス・グループは少ない労力で多くの成果をウォール街で得ている。米金融界の7-9月期決算はトレーディング収入が引き続き好調で、ゴールドマンも前年同期比29%増加した。ただ、投資家はこの種の好調は軽視しがちだ。四半期ごとに大きく変化する場合があるほか、成果を上げている取引はリスク資産を急増させ、バランスシートが弱まることで自己資本利益率(ROE)を最終的に圧迫することになりかねないからだ。ただ、このようなことは現在、ゴールドマンでは起きていないようだ。同社は一段と効率的にトレーディングから収入を上げるようになっており、7-9月期の同利益は前年同期比130%増と急増した。ただ、トレーディングの自己資本比率の伸びは3%にとどまり、4-6月期と比べると、同事業の資本は小幅減となった。 ROEが年率換算で前年同期から11ポイント余り押し上げられ、20%近くまで上昇したことに寄与した。
ゴールドマン、トレーディング事業に一段と磨き
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