ドナルド・トランプ米大統領は就任以来、2つの異なる経済のかじ取りをした。第1部は今年3月まで続いた経済だ。雇用や所得、株価が上向き、歴史的な節目に到達した。トランプ氏の言うように米国の経済が史上最高だったかどうかは議論の余地がある。だが間違いなく好調であり、多くの米国人が恩恵を受けつつあった。続いて新型コロナウイルスと共に第2部が訪れ、経済は歴史的な水準に悪化した。失業率は大恐慌以来経験したことのないレベルに急上昇。すぐ持ち直したが、まだ部分的な回復にとどまる。米経済の先行きを予想するのは極めて難しい。2つの経済は11月の米大統領選・上下両院選挙で有権者の選択を左右する要因となる。トランプ氏にとっては、第1部の経済で成し遂げた多くの功績が、第2部の経済で帳消しになったというのが現実だ。
トランプ氏の経済政策、コロナ前後で評価は?
トランプ政権下の経済を5つの要点から振り返る
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