「投資の神様」ウォーレン・バフェットが日本の総合商社5社に投資したことが判明して以来、日本の株式市場においても「バフェットの次の投資先」について注目度が高まっている。そのバフェットの最新の考え方が理解できること、またバフェットが推薦したことで世界中の投資家のあいだで話題の『バフェット帝国の掟』の日本語版の出版を記念して、2014年以来、毎年バフェット率いるバークシャー・ハサウェイの株主総会に出席し、日本おけるバフェット研究者としても有名な、独立系運用アドバイザー尾藤峰男氏(びとうファイナンシャルサービス代表)に寄稿してもらった。連載3回目となる今回は、バフェットが次に狙う日本株を厳選して挙げてもらった。

2019年株主総会展示会場で、傘下企業デイリークィーンのキャンディをかじるバフェット(撮影:尾藤峰男)

商社株を追撃買いしていい理由

読者の皆様は「バフェットが次にどの日本株を買ってくるか」について、大変関心が深いことだろう。「バフェットが買う株を買いたい」と思っている投資家は多いはずだ。

そこで今回は具体的に次にバフェットが買いそうな銘柄について公開したい。ただし、単に銘柄一覧だけ見ても失敗するので、必ず本稿を冒頭から順に読んでほしい。

しかし、そもそも冷静に考えてみれば、すでに公になったバフェットが買った日本の商社株を買ってもいいのである。

バークシャー・ハサウェイの子会社は8月末までおよそ1年かけて、日本の5大商社株を買ってきたとのことだ。実際の取得コストは開示されていないが、その期間の1年の平均株価を見てみると、現在の株価からあまり離れていない。以下にバフェットが取得に要したと推定される期間の平均株価と、足元の株価を比較してみる。

伊藤忠商事(平均株価2359円→10月19日終値2622.5円)、丸紅(652円→596円)、三井物産(1749円→1806円)、住友商事(1461円→1233.5円)、三菱商事(2565円→2483円)。

3社の1年の平均株価は現在の価格を下回っている。とはいえ上昇率では、伊藤忠だけが10%以上、上昇しているにとどまる。つまりバフェットが買った後も、あまり上がっていないのだ。

しかも、バフェットは発行株数の5%超を取得した後、9.9%まで買い増しする意向を示している。もしバフェットが5大商社株を買い増すのであれば、今から5大商社株を買ったとしても、「バフェットと一緒に買う」ことになるだろう。

さらに付け加えれば、バフェットが次に日本株を買うかどうかは、初めて買った商社株のパフォーマンスによるところも大きいといえよう。

とはいえ、バフェットと同じ見方で日本株に投資したいと考えるのは、それはそれで、まったく正しい。そこで、バフェットはどのような考え方で、株式投資をするのかを理解するのが大変重要だ。