メイソウの新業態店「MINISO×IP」。マーベルやディズニーとのコラボグッズが並ぶ。2020年1月、深セン市。筆者撮影。

中国雑貨品チェーンの名創優品(メイソウ)が米ニューヨーク証券取引所で上場した。創業7年で中国内外に4000店舗を展開するグローバル企業になった同社だが、その成長モデルには実は、中国国内から批判の声が上がっている。(ダイヤモンド編集部特任アナリスト 高口康太)

怪しい「渋谷区神社前」企業が
創業わずか7年で米国上場

 中国雑貨店チェーン大手の名創優品(メイソウ)が10月15日、米ニューヨーク証券取引所でIPO(新規株式公開)した。21日終値時点の時価総額は64億ドル(約6700億円)。日本の上場企業で言うと、シャープや日本航空(JAL)と匹敵する額だ。

 メイソウは当初、れっきとした中国企業にもかかわらず、日本ブランドを装う模倣企業ぶりで知られた。また間違った日本語を堂々とプリントした包装や、「渋谷区神社前」という存在しない住所を日本本社所在地として表記するといった粗雑な手法が報じられてきた。

 この怪しげな企業が2013年の創業から7年で、世界80以上の国と地域に4222店舗(うち1689店舗が中国外)を構えるグローバル企業に成長し、海外上場にまでこぎつけたことに驚く人は多いのではないか。

 消費者から見れば、メイソウの魅力は手頃な価格でファッショナブルな雑貨が手に入るところにある。ただこの魅力自体は、メイソウだけのものではない。メイソウの圧倒的な成長速度は扱っている商材ではなく、別のところにある。