米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は10年前から電気自動車(EV)市場のターゲットを大衆層に合わせ、シボレーブランドの「スパーク」や「ボルト」といった小型EVを投入してきた。だが今、異なる戦略に乗り出している。懐に余裕があり、スタイルを意識するタイプの購買者に訴求することだ。GM傘下のGMC部門は20日夜、米大リーグ(MLB)ワールドシリーズの試合中に流れたテレビCMで、フル電動ピックアップトラック「ハマーEV」を初披露した。GM幹部は「ハマー」の名を――ガソリンを食う高燃費車を象徴するブランドであり、2010年に姿を消していた――、大型で高価格の電動ピックアップトラックとして復活させるという。最新テクノロジーにプレミアム(割増金)を払うことをいとわない裕福な消費者を引きつける取り組みだ。