ゴールドマン・サックス・グループはマレーシアの贈収賄スキャンダルに絡む複数の捜査で高額な和解に達したことを受け、経営幹部の報酬数千万ドルを没収する。事情に詳しい関係者によると、マレーシア政府系投資ファンド「ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)」の汚職事件を巡り、ゴールドマンはコンプライアンス(法令順守)体制の不備を認める用意を進めており、デービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)やロイド・ブランクファイン前CEOをはじめ現旧の幹部から報酬を回収する予定だ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は20日、1MDB問題で米司法省や他国の規制当局と和解するため、ゴールドマンが約28億ドル(約2900億円)を支払うことに合意したと報じた。7月にはマレーシア政府に25億ドル支払うことで合意していた。制裁金は同社の約8カ月分の利益に相当する。