本書の特徴は図表にあります。読者の皆さんによりよく理解していただくために、実例を豊富に載せました。公式を覚え、各章末に示したポイントを理解した上で、付録のチェックリストを見ながら投資を行えば万全です。

インチキ専門家に騙されるな!

 書店で見かける投資関係の本やインターネットのウェブサイトではいかがわしいものを見かけます。ぼくはプロですから、ちょっと見ただけでそのレベルを見破ることができますが、普通の投資家の方はそうはいかないでしょう。騙されて損をするのがオチです。そういう不憫(ふびん)な人を少なくするために、正しい方法を紹介する必要があると思った次第です。

 インチキ専門家の例を紹介しましょう。専門家が「目先はまだ乱高下があるかもしれないが、長期で見れば、今の株価は安い」などと口にするのを耳にします。そういう人たちは「今日時点で買いかどうかはわからないが、2~3年の単位で見れば買いだ」といっているのに過ぎません。素人の方には、こういう発言はもっともらしく聞こえるかもしれません。

 ぼくからすれば、これは明らかに偽物の発言です。株を買うのに、本日が買いかどうかわからなくて、投資ができるでしょうか。「今が買いかどうかはわからない」とは「いつも買いかどうかがわからない」ということです。この種の専門家は2年後でも3年後でも同じような発言をしているに違いありません。

 本書を最後まで読めば、このような発言がはっきり偽物だとわかるようになり、惑わされることがなくなるでしょう。誰でも「今日が買いかどうか」を明確に判断できるようになります。また、下げ相場で株式を保有しないですむようにもなります。「神様じゃないのだから、買いかどうかの判断を間違えることはあるだろう」と問われるかもしれません。その通りです。ただ、間違える確率がどの程度なのかもわかるようになります。そのときの対処法も学びます。どのような状況でも、自分の投資に自信を持って臨むことができるようになるはずです。

ぼくでも第一線のファンドマネージャーになれたわけ

 この本を読むだけで、プロ中のプロの実力をつける人も出てくるはずです。本書はそうした目的の方にも焦点を当てて構成されています。

 そもそもプロ中のプロ、つまり、高く安定した運用利回りを稼ぎ出している一握りの最前線のファンドマネージャーとは、どういった人たちなのでしょうか。世界に通用する実力を有するぼくの恩師や上司、友人、後輩たちは、尋常でないほど知能指数が高く、記憶力、計算能力に長けていました。ぼくはこうした人々に対して「生まれながらの投資の才覚が備わっている」と肌で感じていました。