米民主党のジョー・バイデン大統領候補が最終のテレビ討論会で「石油産業からの移行」を掲げたことで、大統領選終盤でエネルギー政策が主要な争点に急浮上してきた。石油を主要産業とする州選出民主党議員の中には、バイデン氏の発言から距離を置く動きも出ている。ドナルド・トランプ大統領はこの問題を前面に出そうと、フラッキング(水圧破砕法)について語るバイデン氏の様子を編集した動画をツイッターに投稿した。フラッキングとは、シェール岩盤層から石油・ガスを採集する手法で、エネ業界と環境保護家の間で摩擦の種となっている。また民主党の一部は、フラッキング禁止を唱えている。バイデン氏は、全米規模のフラッキング禁止ではなく、連邦公有地における石油・ガス採掘の新規リースを禁じることを提案している。フラッキングは州政府か民間の保有地に集中しており、バイデン氏の提案による影響は限定的だが、一部では石油掘削に影響が出るところもある。
バイデン氏発言で波紋、エネ政策が争点に急浮上
激戦州の行方を左右も、トランプ氏の反撃の突破口になるか
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