ドイツは欧米諸国の中で真っ先に新型コロナウイルス予防ワクチンの接種を開始する可能性がある。ワクチンを試験中の同国企業とドイツ政府が策定した計画に詳しい関係者が明らかにした。計画では、ドイツの中央倉庫に保管されているワクチンを、承認から数時間のうちに全国60以上の地域に出荷する予定だ。現在最終段階にある臨床試験の結果と欧州医薬品庁(EMA)の承認次第で、年内にも実行に移される可能性がある。ドイツの各州政府が作成中のリストによると、医療従事者、高齢者、警察官、密集した環境で生活する人々などにまず接種し、一般の人々への接種は数カ月後になる見通し。ドイツが先陣を切ろうとしている背景には、国内のバイオ医薬品企業バイオンテックの存在がある。安全で有効なワクチンの開発に取り組む先頭集団に入っている同社は、米製薬大手ファイザーとの提携で臨床試験を実施しており、11月にも承認を申請したい考えだ。
ドイツ、年内のコロナワクチン接種開始目指し準備
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