米小型株が大型株を上回る健闘ぶりを見せている。背景にあるのは、民主党が選挙で圧勝し、大型の経済刺激策を打ち出すとの期待だ。中小型株で構成するラッセル2000株価指数は、今週の急落にもかかわらず、月初来でなお3.6%の値上がりを維持している。これに対し、S&P500種指数は1.6%の下落だ。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、小型株が月間ベースでここまでアウトパフォームするのは、ドナルド・トランプ米大統領が当選した2016年11月以来。ラッセル2000は、ダウ工業株30種平均に対しても7.6ポイントの差をつけており、こちらも月間としてはこの10年余りで最も大きな差となっている。過去1週間でみると、ラッセル2000とS&P500は約4.2%の下落で、ダウの6%よりは緩やかだ。新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて再びロックダウン(都市封鎖)が敷かれれば、景気動向による影響を受けやすい小型株は大きな打撃を受けるとみられている。だが、こうした逆風にもかかわらず、民主党のジョー・バイデン大統領候補が勝利すれば、インフラや再生可能エネルギー開発など、大型の財政支出により経済が押し上げられるとの観測が小型株を支援している。