米国人には人として実に多くの美徳があるが、忍耐は必ずしもその一つではない。だが忍耐こそ、今週の大統領選で必要とされるものだ。実のところ、米国憲法の前文で触れられている「国内の平穏」は、その忍耐に掛かっていると言っても過言ではない。今週繰り広げられるドラマのヒーローとなるのは、自党の支持者に対し、冷静を保ち、全ての票が集計されるまで待って、結果が判明すればそれを受け入れるよう呼び掛ける政治指導者たちだ。同様に、メディア関係者にも、まだ何が分かっていないのか、結論に至るまでに何を待たねばならないのかを明確な言葉で伝えることが求められる。この胃が痛くなるような大統領選の年を通して、この欄で選挙前に唯一予測してきたのは、11月3日が近づくにつれて選挙戦が緊迫するということだ。鍵を握る州ではまさにそうなっているようだ。国が党派色に沿って分断されており、当然ながら多くの支持者たちが最終的に本拠地に戻るため、それはごく自然なことでもある。
米大統領選の週、求められる忍耐
今年は投票日の夜に結論を急いではいけない
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